きもやける

朝刊に「肝が焼ける」とあって、この年にして、恥ずかしながら、初めて、きもやけるが肝と書くのだと知った。
津軽は、十三湖の近くの脇元というところ出身の婆ちゃんが「やんや、やんや、きもやけるじゃ」とよく言っていた。
腹が立つという意味だろうが、そうか、肝は肝臓だ。
肝臓の悪い人は、よく腹を立てる。否、腹を立てるから肝臓が悪いのか。
連れ添って42年の家人は、かなりのショートヒートアップなお方。(そんな言葉ない?はい、勝手に作りました)
よそ様には決して見せない、家族にしか見せない切れ味抜群。
何でそんなことで腹立之助になるのか?と思うこと多々。
最近、かなりいい人になってきた私は、「うーん、そこ腹立之助のとこかいな?ま、いいか。御苦労さま」てな感じになりつつある。ま、やっと、そんないい人になれたのです。ほんとか?
私の母親も、ショートヒートアップな人だった。
いつも、ヒステリー状態で、怒鳴る、怒る、叩くの3拍子に子供心にこんな人にはならないぞ、と固く誓った。
でも、気持ちの優しい人だったから、そんな母でも大好きだった。
考えて見れば、母も若い時から、肝臓を病んでいた。年とってから、ついに肝硬変になった。
あのヒステリーは、きっと肝臓が病んでいたせいだったろう。
我が家の腹立之助さんも、362日アルコール漬けだから、きっと肝臓弱ってるんだろうね。
ま、そりゃあ、仕方ないさね。
でも最近、少し、腹長之助になってきたかも。アルコールもちょっと減ってきたからかな。
婆ちゃんの「きもやける」を久しぶりに思い出した日だった。