お上りさん

連れ合いの親友のお見舞いに行った所沢。
知らなかったけど、狭山茶の畑があるお茶どころで、行った病院の側もお茶畑だった。
狭山茶は知っていたけど、所沢とは知らなかった。
田舎町にある病院のベットに横たわる友人は、かっての颯爽とした彼とは別人になって横たわっていた。
連れ合いの顔を見ると、口を尖がらせて何か言いたそうにして、目には涙が浮かんだ。
その様子に、奥さんも私も涙が滲んだ。
言葉も話せなくなって、もう2年もたつという。病気だから仕方がないとはいえ、何と悲しい再会だろう。
朝8時に家を出て、羽田から品川経由で池袋まで行き、乗り換えて新所沢に着いたのは、3時半だった。あまり長居は彼の体に触るので、小一時間の面会でお暇する。
行ってよかった、と夫は何度も言った。いいことも悪いことも一緒にした仲間であり、友人とは、私にはわからない男の友情で繋がっていた。
言葉はなくても、きっと彼も喜んでいたと思う。唯一動く左手が強く握り返した気がした。

さて、私にとっては44年ぶりの東京。降りた品川の駅の人の多さにまずびっくり。外人だらけでまるで外国みたい。
完全にお上りさん状態で、はぐれたら大変なので、つかまって歩く。
次の日、小江戸川越観光に急遽決め、又しても乗り換え乗り換えで川越に。
結局歩いた距離1万7千歩、そしてハトバス半日観光した昨日は、2万歩歩いたって。
そりゃあ、足も痛くなるでしょうが。
それなのに、連れ合いは、まだ歩くと。
何とタフなと思ったら、今日はちとグッタリしていたから、ほらみろ、と思っているわけであります。
東京のお上りさん体験も書きたいのではありますが、私もかなり疲れているらしく、もう、目が開いていられませんので、おやすみなさい。