今春一番のふきのとう

玄関の横の松の間からふきのとうが顔を出した。まだ雪が残っている隙間から。
昨日は生うどんのお汁だったけど、今日のお客様の4歳の男の子は、小麦アレルギーだというので、うどんは止めて、ふきのとうのお味噌汁にした。
4歳児の口に合うだろうかと危惧したけど、ランチもほぼ平らげ、ふきのとうのみそ汁もちゃんと飲んでくれた。
4歳児はとってもお行儀よく、一つ一つちゃんと味わって食べていた。
お母さんの育て方がきっと素晴らしいんだわと感じた。


1か月振りの歌のボランティアへ。
いつも賑やかなシーちゃんがいない寂しさに、テンションあげるのにちょっと大変だった。
いつもの通り、何も考えていかない、ぶっつけ本番なので、自分が何を話すのか自分でもわからない。
でも、どんどん話題が沸いてくるから不思議。コツは気張らないこと、自分の爺ちゃん婆ちゃんに話すように話すことかな。
今日は選曲が良かったのか、段々ノリノリになってくるお年寄りの皆さん。
「あー、楽しかった!」と笑顔で言ってくれると、疲れも吹っ飛ぶくらい嬉しい。
シーちゃんも、こんな楽しいこと、やめられないよね、とよく言ってた。
癌なんて吹っ飛ばして、早く帰っておいで!
ピアノ伴奏のkさんは、他で弾いていたのを私がスカウトした人。
昔、ススキノでプロのピアノ弾きだったそうで、何万曲が彼の中にストックしてあるらしい。
キイが合わなくても、瞬時にキイを変えて弾くなんて、並の人には出来ない。
その彼が今日の一曲「富士の山」が分からないという。始まる前にそういうので「頭を雲の上にたちー……富士は日本一の山ーーー」とざっと歌った。それだけで、本番には、ちゃんと伴奏できてた。
本当にピアノが好きな人で、演奏が始まると止まらない。
今日も終わってもまだ弾いていた。
車いすのお婆ちゃん一人の為に。

それを見ていて、思い出した。
ずっと前、息子のやっていたブッタアイズというアジアン雑貨の店に出入りしていたネパール人のラジュが、ネパールの笛を、私一人の為に吹いてくれたことを。
かなり大きな竹でできた様々な種類の笛で、音色も其々に違っていた。
まるで、ヒマラヤの山にいるみたいなあの素晴らしい笛の音。
狭い店の中で、響き渡る笛の音に酔いしれた。
あのラジュは今どうしているのだろう。