居酒屋

もう25年以上の付き合いのfちゃんがやっている居酒屋シオン。彼女のお姑さんがやっていたのを、引き継いでやっている。
最初何をどうしたらよいかわからない、というところから出発したのを見ているので、よくここまでやってきて、本当に偉い!と感心している。
タフが自慢の彼女は、朝から夜遅くまでよく体が続くと、そのタフさにも脱帽している。
居酒屋をしながら、昼間は自然療法の会のことや、人様の為に、とにかくゆっくり会ってお茶でもという暇もないくらい。
そんな彼女が、先日、私の怪我のお見舞いをしてあげるからというので、昼間4人で久しぶりに彼女の作ってくれた塩麹鍋を囲んで、ゆっくり話に花が咲いた。
途切れることなく、たっぷり3時間、食べてしゃべって楽しい時間を過ごした。
その夜、お風呂屋さんでシオンの常連さんに会ったら「fちゃん、風邪ひいて熱出して店休んでる」「えーー、だってさっきまで一緒で、しかも元気でピンピンしてたよ」メールしてみたら、私達が帰ったあと、急に具合がわるくなって、熱が出てきたって。いやあ、それって私達の毒っけに当てられた?
我々のせいか?
でも、たまには熱出して寝込んだ方がいいんだよ、なんて無責任なこといちゃって。
あれから2週間たった、昨夜、彼女からよび出しが来た。「これる?」
いやあ、最近出不精(ほんとか?)になって、ちょっと、いやそうな顔を連れ合いに敢えて見せてからから出かけた。
話は厚別区の老人施設で三味線を弾いてもらえないだろうか、というお店のお客さんからの相談だった。
日も時間も設定もすべてこちらに任せるというお話だった。 
5月の三味線の全国大会出場の我々の会にとっては、一度でも聴いていただけることが勉強になる筈なので、有難いお話だった。
私は手の怪我で、多分、今年は三味線弾くのは無理だろう。そのぶん、孫が頑張っているので、陰ながら応援したいと思っている。
2月のカーネギホール出演が、私の怪我で流れてしまったので、孫にとって、折角のチャンスをつぶしたかしらとも思っていたけれど、かえって、よかったのかもしれない。
彼女は、今猛烈に練習しまくっている。
彼女の弾く三味線の皮を張り替えたばかりで、私の三味線で弾いていたら、その皮も破けた。
ああ、私の年金が・・・・皮に化けた。
でもま、仕方ないか。三味線の事は、私の担当なのだから。
ニューヨークにも行けなかったしね、と自分に言い聞かせている。

もとへ、久しぶりに行った居酒屋シオンは、カウンターにギュウギュウ詰めで10人、うち女性4人。ボランティアの相談した人以外は、顔見知りの人ばかり。久しぶりに会った福さんは、御主人を2年前に亡くしてから、何か元気がなく気になっていたけど、やっと元気を取り戻したようで、よかった!彼女とは、子供が小学生の時からの知り合い。
長男が1年生になった時、彼女が作ったママさんコーラスに入り、共に歌った仲間。
昨夜、初めて、そのコーラスを立ち上げた時の話を聞いた。
たった6年間だったけど、学校行事や、市の行事などでも歌ったりして、楽しい時間だった。あれから何年?息子は40歳だから、28年か。
親密ではないけど、何かしら繋がり合っていて、今日まで、友人とも違う、仲間としてきている。
久しぶりに話しているそばから、カラオケが時々邪魔をする。
うーん、このカラオケってやつ、かなり耳ざわりだよね。
でも、歌いたくて来ている人、聞きたくて来ている人、飲みたくて来ている人、寂しくて来ている人、人恋しくて来ている人など、様々な人達の集まる場所だから、まあ、仕方がないけど。
という私めも、順番だからと一曲歌ってしまった。
たまに歌えと言われると、自分が何の歌、唄えるんだろう?と考えてしまう。
最近の歌は全く知らない。かなり昔の歌しか知らない。
やっと思い出して、昨日は森昌子の「立待岬」を。
いい歌だ、大好きな歌だから、まあまあ、いい気持ちだった。でもさあ、あれってもう少し、音量下がらないのかね。人の歌もだけど、自分の声も、実力以上の機械操作で、なんかねえ・・・。
久しぶりの居酒屋、他の人とも色々な話をしたけど、しばらく行かなくてもいいかなあ。
何か疲れた。煙草の煙も嫌だ。酔っ払いとまともに話すのも億劫だ。ヘンなエロおじさんにも疲れる。で、当分いいかな。
あんな雰囲気の中、ニコニコ笑顔で、淡々と自分をしっかり持ってお客様の相手をしているfちゃん、あんた、本当にエライ!あの店でホットする人、憂さを晴らす人、色々な人間模様を見てきて、このごろ、なんか、いい感じになってきたfちゃん、必要とされているんだから、ケッパレ!
ほとぼりが冷めた頃、また行くね。