最高ーーー

昨日の三味線の舞台が無事終わった。
師匠がいない中での舞台、いつもは真ん中で、素晴らしい音を出す師匠がいないのは、なんとも悲しく寂しい。でも、緊張がそんな気持ちも消してくれた。
始まる前のあの緊張感が、終わってみるとなんとも心地よい。
20人で音を奏でるえもいえぬ達成感を味わえるって本当に幸せ。
こんな場を与えられるのも、亡き師匠が残してくれた賜物。
後2日で一周忌を迎えるが、師匠がいない中でよくここまで来れたなあと感慨一入。
去年、ちょうど孫達の学習発表会の日だった。にわかには信じられない現実に打ちのめされた。
泣いて泣いて、でも、次の日大切な舞台が控えていたので、師匠に恥をかかせない演奏をしようと、仲間は涙を封印した。舞台に立つと、そこには信じられないくらいの観客がいた。
発表では、2000人とか。広い河川敷の鵡川の会場の観客は、あの寒さの中真剣に聴いてくれた。
青空を見上げると、師匠がそこにいて応援してくれているような、そんな白熱した舞台。
自分のどこにそんな力があったのかというほどの、力を入れた撥にあとで、筋肉痛になったほど。
舞台を降りてから、全員が号泣した。ああ、あれから1年がたつ。
1日1日を大切に生きるということを、亡き師匠は身をもって教えてくれた。

昨夜のこと、次男が久しぶりにやってきた。
何でも市会議員の避難者に対する認識の甘さと思いやりのかけらもない発言に、怒り心頭に発したらしい。
同じ避難者で今は息子の片腕になっているhさんが「もういい、私達の為にそんなに怒らなくても、もういいです」と息子の怒りの凄さに涙ながらに言ったとか。
何の勉強もせず、誤解を持ったまま、避難者を侮辱する発言に、人生初めて位の怒りを感じて、その思いをどうしようもなく、我が家に立ち寄ったらしい。
しかし、父親の冷たい言葉に、癒されるどころか、更に気持ちを高ぶらせて帰ってしまった。
親子の会話を聞いていて、父と息子って面倒くさいもんじゃわい、と思った。
息子に尊敬されたい父と、自分を認めて欲しい息子、どちらも同じなのに、噛み合わない。やれやれ。
お嫁っちから、さっきメールがきて、思わず泣いてしまった。
「避難者さんの気持ちを汲み取って、抑える決断をしたけど、どうしても気持ちが収まらず、お父さんの所に寄ったんですね。一人で気持ちを消化できなかったんです。結局すれ違ったようですが、でもお父さんの存在と苦言は、自分のポテンシャルを上げてくれると思います。お父さんに認められたら、頑張れなくなっちゃうかもしれないです。きっと、ケンカしてもパワーになってる筈。ーーーでも間違いなくお父さんにもお母さんにも感謝しているので大丈夫です。yちゃんは、本当に誰に対しても愛情深いひとです。
だから大丈夫です!!」
しっかりしたお嫁っちの言葉に、私も安心した。
「ようこそあったかい道」という支援が、純粋に北海道に避難してきている人、もしくは、避難したいと思っている人の幸せだけを思って動いている、その事実を知らない、もしくは誤解のまま非難して、それをつぶそうとまでする政治家の人達に、断じてつぶされてはならない。と、私も避難者の人達の苦しみを少しは知っている者として、声を大にして言いたい。
息子よ、負けるな。あんなにもお前を頼っている大勢の人達の為に、尽くせよ。もう、完全にそれがお前の使命なのだから。
陰ながら母さんも応援するよ。

今週の締めくくりに、ミナちゃんがやってきてプレゼントをくれた。「あーちゃん、いつもありがとうございます。ペパーミントで自分の身体を優しく包んで、癒してあげて下さいね」
今週も沢山の出愛いがあって、沢山の触れ合いがあって、昨日のような魂が喜ぶイベントもあって、今日のようなプレゼントまでいただいて、あーーー、幸せ!