サウジアラビア

蓬ほうバザーに出したサウジアラビアの民族服は、コバルトブルーの透き通った素材に、金の刺繍が施してある素晴らしい服だ。
以前ホームステイに来たサウジのバセルからyっちがお土産に戴いた、多分相当の高級服だ。
来ていくところもなく、ずっと箪笥の肥やしになっていたのを、どなたか似合うお方にとの思いで、ずっと「蓬ほう」にかけてあった。皆さん、あら、素敵!とはいいながら、だあれも着てみようとは思わなかったので、まさに昨日、これをほどいて、のれんにでもしようかとあちこちにかけて見たところだった。
そして、その時が来た。
魅せられたように服を手にとった彼女は、エキゾチックな雰囲気の、まさにこの服を着るにふさわしい方だった。
着てみたら、お世辞抜きで彼女にピッタリ!あまりの似合い様に、ああ、彼女の為にこの服は待っていたんだと思った。
きっと前世はサウジアラビアで、こんな服を着ていた人なのでは?と思ったほどお似合いだった。
何と彼女は以前息子のやっていたブッタアイズのお客様だった!
いらしたときから、何となくアジアンテイストの匂いがしたから、やっぱりねえと納得。
似合う方のもとに貰われていったお洋服もきっと喜んでいると思う。

思えばサウジのバセルが来たとき、彼の家の玄関が長男の家全体の広さと聞いてどんだけーとびっくりした。
メッカの方角に小さな絨椴をひいてお祈りしていたバセル、「あなた達家族の幸せを祈りました」と静かに言ってたっけ。
外でご飯を食べていたら「パパから電話」といきなりサウジアラビアのパパとお話させられ、パパから「是非サウジに来て下さい。歓待します」1と言われてもおいそれと行けるところではない。
積丹の海に行った時、イスラム教は裸を見せてはだめとかで、tシャツのまま泳いだ。お国のプールでも、男も上半身もついた水着を着るそうだ。
露天ふろでも、水着を着て入った。
温厚で優しく思いやりと気品のある素晴らしい青年だった。数年してから、新婚の奥さんを連れてまた遊びにきた。
その奥さんは、素晴らしい美人でイスラムなのでスカーフをいつも被っていた。
着物を着せたら、小柄なのでとてもよく似合って素敵だった。我々女性の前では、髪を見せてくれたけど、連れ合いや長男の前では決して髪を見せなかった。
パソコンで結婚式の写真を見せてくれたけど、男には決して見せないそうだ。
イスラム女性の結婚式の写真は、それはそれは刺激的だった。
フランスに注文したという豪華な、裾が数メートルもあるレースのウエディングドレス、指の先までへナで刺青をした芸術的なアラビア模様、胸のあいたドレスにハリウッドスター顔負けのメーク、我々女性群は、見れない男どもの横で歓声とため息の連続だった。
あのとき、具合が悪いと風邪薬を飲んだ彼女は、後で妊娠していたと分かった。
サウジの結婚式は、男性と女性、別々にすると聞いて又驚いた。女性の会場にお婿さんや兄弟はいいけど、男性の会場には女性は、お嫁さんも入れないそうだ。
バセルが帰る時長男に「困った時はいつでも僕に言って」と言ったそうだ。
バセルごめんね、折角の豪華衣装をyっちは着こなせなかった。でも、とっても似合う人に着てもらうからね。
そして、福島の子どもたちのお役にたてるからね。

昨日いらした方からの有難い提案、手芸の講習会をして、その収益金を寄付に回したら?と。
結局、「布草履」作りの講習に決まった。
7月23日月曜日
午前10時から。会費1200円。講習料、材料費込み。用意するものは一切なく
昼ごはんは蓬ほうで300円でお握り程度の軽食を用意。
あくまで福島の子どもたちの為の、イベントなので、蓬ほうの儲けも、講師の儲けも一切ありません。
多くの方のご参加お待ちしております。

先週から3日ほど有珠に行ってきた。
今年初めての有珠、やはり私はあそこの場所がとても好き!
行きたくてやっと叶ったので、朝子供のように早く目が覚めた。
半年ぶりの羊蹄山は、くっきり雪を被った所とのコントラストが美しく、洞爺湖も穏やかで湖面がきらきら輝いていた。
そして有珠の畑?というか庭というか、去年赤チソが結構採れ、シソジュースも作った。
さあ、どれくらい大きくなったかな?あれ、何もない。何と義兄が先日、見事に刈り取って、あとかたもない。「何も生えていなかったぞ。ただの雑草だけだったぞ」ああー。
枝豆もハトに食べられて、たったの2本しか芽がでていなかった。
もっとガックリきたのは、去年きれいに咲かせた私の大好きなコスモスも、ものの見事に刈り取られてしまったこと。
ブドウ棚の側に30センチ位に伸びた2本のコスモスに、ああ、2本でも無事だった、と喜んだのもつかの間、義兄にそれも見事に刈り取られてしまった。
まさか、コスモスと雑草の区別もつかないとは思わなかった。
お兄さんは、悪い人ではない。それは知っている。だけど・・・・ああ・・・。
農家に生まれた彼等兄弟は、雑草というと目の敵にするという共通点がある。
農家にとって雑草は敵、ときっと小さいときからインプットされているのだろう。
来年から、ブルーベリーの木を沢山植えるかなあ。
義姉が言った。「あと何年有珠に来れるかねえ」「いいとこ5年位でないか?」と連れ合い。
もっと有珠に行く機会を作って、束の間の田舎暮らしを楽しもう!っと。