キリンさん

ラッキーママから「グリーンドームにキリンとシマウマとゾウがいるよーー」と電話。
6歳児を連れて直ぐに駆け付ける。
なんと北野通り、ゼビオの隣のグリーンドームの空き地に、いたいた、シマウマとキリンが。
小屋の中にはゾウが横になっている。
月寒にキリン現る!てか。
キリンさんも旅慣れているだろうけど、ここはどこじゃ?って思っているらしく、あたりを長い首を縦に横にして見まわしている。「こんにちわー、ようこそー」って声をかけて挨拶してみた。
今月29日から始まる木下サーカスがいよいよ始まる。そばにはサーカスの人達が暮らす小さなプレハブも建っていて、外に持ち出したテーブルに小さな子どもとお母さんが座っていた。洗濯機も外に置いてあって、ここで9月まで生活するのだなあと、大人の私でも何だかウキウキとする。目があったら、「ようこそ、よろしくね」と声かけようと思ったけど、親子で楽しそうにしてたから、かけそびれた。
6歳児も、いきなりキリンやシマウマやゾウを見て、興奮している。
まだチケット買っていないけど、直ぐに手配しよう。yっちに「私奢ってあげるよ」と言ったら「結構高いよ。自由席なら随分前から並ぶし、指定席は更に指定席代かかるよー」よくよく考えたら孫7人、親2人、爺ばばと、あら、万札とぶってか?うーーーん、でも、皆で見たら楽しいし、めったに見れないし、あの時爺とババと見たなあと孫達の思い出にもなるし、ま、清水の舞台から飛び降りる覚悟で買うか!ってかなり大袈裟か?
2年前、6年生だった孫とタイのチェンマイの山岳民族の村にトレッキングに行った。
途中の山道に大きな穴が点々とあいていて、そこにスコールの雨水が溜まっていた。
水溜りに落ちないように、端っこを歩くだけで、かなり難儀したっけ。
着いた村は高床式の家で、7,8軒しかない小さな村だった。
ガイドのボブは村の入り口の川をザブザブト靴を履いたまま渡って行った。
私も孫も戸惑っていると、まず孫を背負って渡った。次は私の番。「私ファットだからボブ潰れるよ」と何度も断ったのに「大丈夫。僕におぶさって」と若い兄ちゃんにおぶさってあの川を渡ったっけ。
電気もガスも水道もない村は、素朴な暮らしをしていた。
去年の震災の時、あの村を思い出した。
人は電気がなくても、ローソクがあれば生きられる。水道がなくても、山や川の水がある。
ガスがなくても木がある。何もなくても生きられる筈なのに、原点を忘れている我々。
戻れないにしても、そんな自然の暮らしをしている人々が、今も地球のどこかで笑って暮らしている。
朝、目覚めると川でゾウが水浴びしていた。
ボブに聞くとあのゾウに乗って山を降りるという。
ゾウ使いのお兄さんは、この村の青年で素足でゾウの頭の所に座って、足で合図しながら耳につかまっていた。
途中何度も滝のようなおしっこをしたり、巨大なウンコをしたり、好物の葉を長い鼻で器用に巻きとりながら食べたり、道草しながらゆっくりと下って行った。
森のあちこちに野生のゾウがいて、ゾウ使いのお兄さんが口笛みたいな合図をすると、ちゃんとそばにやってくるんだとボブが教えてくれた。
ボブはゾウの前を軽快な足取りで降りていく。と言っても道があるわけではないので、まるでターザンみたいだなあと感心して見ていた。ゾウってかなり背が高いので、上に乗るとボブの姿はかなり小さく見えた。孫はゾウ使いのお兄さんの席に座って、おっかなびっくり興奮状態だった。
今日月寒に来たゾウさんを見て、あのゾウに乗って山を降りた時の事を懐かしく思い出した。

昨日のこと、老人施設へのボラに行った。
ピアノのおじさんが欠席だったので、結構大変だった。
いかにピアノが大切か身にしみてわかった。
でも「いいよいいよ、伴奏がなくたって、いいじゃないの」などと優しく言われてどうにかこうにか皆さんに楽しんでもらえたよう。
みだれ髪、なんて難しいかなとおもっていたけど、なんとなんと、知っているのね、大合唱だった。浪花節だよ人生は、も大合唱。青い山脈はつい前奏を「パパパー、パパパー、パワパワパンパンパーーーーー」とやってしまって歌って口ピアノやって、終わった時には(^_^;)をかいていた。
「今日も楽しかったよーーー。ありがとね。またねー」などと一人一人とさよならしてきた。
これだから止められない。何たって、私が楽しいから。
自分への御褒美に自転車で銭湯に行ってゆったり湯につかり、帰り、コンビニでちょっと奮発して北海道限定、夏の香りとかいうビールを買った。2本も。
レジのお兄ちゃん「20歳になっていますか?ボタンを押して下さい」だと。
思わず「こんな婆ちゃんに、20歳になったか?なんて、見ればわかるんじゃないの?」と言ってしまった。
「きそくなんですよー」「へえー、90歳の爺ちゃんにも、20歳になっていますか?って聞くのかい?」「そうなんです」「いや、いや、大変だねえ」何か変じゃありませんか?
いくら決まりだからって、明らかに年くってる人に、20歳以上ですか?なんてアホなしつもんしてさ、誰がそんな決まり作ったのさ?もし私が「いいえ、19歳なんです」って言ったらビール売ってもらえないのか?今度試しに言ってみるか?
ま、どうでもいいことに変な決まりを作り、臨機応変という言葉があるのも無視し、変な国ですなあ。この国は。
福島原発がけりがついていなくて、多くの方がいまだに苦しんでいるのに、経済を、お金を優先して、他の原発を動かすって決めちゃって、未来の子どもたちにどんな日本を残すつもりなのだろう?65の婆ちゃんに20歳になっていますか?なんて聞く日本、一体どこへ行くのだ?