関空へそして小豆島

ミステリーツアー好きの我々4人の今回の行先は、関西四国方面だった。
まず神戸に向かい南京町での昼食、選んだ食堂が間違ったらしくちっとも美味しくなくて残念だった。
神戸はずっと前岡山の友達と一緒に少しだけ滞在したことがあった。あの時はどこへ行ったのか忘れてしまうくらい遠い昔のこと。
明石大橋を通り淡路島へ。sランクの淡路の海に向かってテラスに座ると、まるでギリシャにいるような錯覚を興すほど素敵なホテル。ギリシャは行ったことがないけどさ。
ここの植物園は期待以上に素晴らしくたっぷり時間をかけて堪能した。
高級ホテルなので大浴場はなく、でも部屋のお風呂は結構大きくて立派なので3回も入った。
今頃は安い団体旅行の客でもこんな高級ホテルに泊まれるのは、おそらく景気が悪いからなのだろう。
2日目は又明石大橋を通り、姫路から丹後半島へ。途中篠田城等見学し、天橋立へ。
ここは2回目だけど、なんか景色が違うと思ったら、2年前来たときとは反対側からロープウエーに乗った。反対側には結構なお土産物店が並び活気があったけど、こちら側はさびれた感じだった。
出石とかいて「いずし」と読む街を通り、なんとここはコウノトリの繁殖地で運よくあちこちにコウノトリが見られた。前日泊った淡路のウエスティンホテルの窓から大きな白と黒の羽の鳥が飛んで行くのをみたけど、あれがコウノトリだったのだ。
出石市って初めて聞いた名前だったけど、城下町でちょっとした観光地だった。何でも絹の産地とかで、yっちに絹の腹巻きを買った。だってラクダの腹巻きを愛用していて、時々tシャツの上にしていたりして、色気がないので絹の腹巻きを見つけた時はヤッターと直ぐ買った・・・のにyっちはちっとも喜ばない。ラクダの腹巻きの方がいいんだと。信じられないけど。
あれ高かったんだけどなあ。
この日の宿は、神鍋高原のホテル。かんなべと読むここは、兵庫県の北の方にある雪が積もりスキー場まである。
北海道からわざわざ行くところではない。完全に旅行会社の選択ミスだと思った。
3日目は朝来と書いてあさぎと読む土地を通り、一路姫路に南下。
姫路港から小豆島へフエリーで渡る。1時間40分、新造船は新しい匂いがした。
以前もミステリツアーで小豆島にいったので、2回目。寒霞渓というかなり高い山を狭い道をバスが行くのはちょっとしたミステリーだ。帰り道はロープウエーで降りる。24の瞳の撮影場所がそのまま観光地になっていて、ここも以前来たことがあるのでお土産物屋を覗いたり、池に放された海の魚を見たり。
そして12階建ての海べりのホテルに。前日3階の部屋、その前は5階の部屋でごちゃごちゃになった私は何と3階をスルーして5階へ。部屋をドンドンノックすると聞きなれない声で「どなた?」どなたって私だべさ、何?あれ?ドアが開いて見知らぬおじさんが顔を出した。「あーーーー、すみません。ごめんなさい。間違えました」部屋に無事戻り連れ合いに話すと、笑う笑う。
義兄夫婦もお腹抱えて笑う。
食事までの時間自転車借りてサイクリングへ。ゆっくり町を見学するのも面白い。しかし、元気な70代と60後半の2人だわ。64の私が一番若いのについて行くのにヘろへろだった。夕食前温泉に浸かりながら小豆島の海に落ちる素晴らしい夕日をみた。だあれもいなかったので露天ふろで大きな声で「ありがとうございまーーーーーーーす」と叫んでみる。
こんな所に暮らしたら心が穏やかなまま一生を終われるような気がする。そんな風に思わせる静かな景色。
至る所に琵琶の木があって大きなびわ葉がわんさと繁っている。
ああ、あれ欲しい!お金を出して買っている私としては、喉から手が出るほど欲しかった。
島の人と友達になって、ねえねえ、びわの葉送ってくんない?などと言えたらどんなに幸せだろうと思ったけど、ツアー旅行はめったにそんな機会もない。残念無念。
またフエリーに乗り、姫路へ。姫路城は残念ながら改装中で、覆いをかけられ見学もできないので、隣接する好古園見学。素晴らしいお庭。
昼ごはんのあと、一路大阪へ。そして大急ぎで大阪城天守閣へ。走るように見学して関空へ。
なんと2時間半も時間に余裕をみたとかで、ご飯をゆっくりビールを飲みながら食べたってまだ時間を持て余した。
ちょっともったいない時間配分だけど、ラッシュに巻き込まれるよりはいいか。
この4日間のバスガイドさんは、かなりの年配のベテランガイドで、淀みなく素晴らしいガイドで、彼女の優しさがにじみ出てこれぞプロと思わせる話術の巧みさ、知識の豊富さ、頓知のきいたおしゃべり、しかも眠たいときも耳触りもなく、今までにあったガイドさんの中でも最上級だった。バスを降り別れを惜しみ彼女を讃えて、大きな拍手が沸いた。
感激して涙ぐむ彼女に、握手を求める人が大勢いた。
彼女のお陰で、強行軍のこの旅も楽しい旅になった。
後で聞いたら、大阪のはとバスの中でも超ベテランの人気バスガイドとのことだった。
お天気にも恵まれ、バスガイドさんにも恵まれ、知らない土地を沢山通り、知らない事を沢山教えてもらい、何より素晴らしい日本の景色を堪能し、楽しい旅だった。
5月2日から5日まで青森、7日から10日まで関西、四国方面へとよく体がもったなあ。
なんか寝ても寝ても寝足りない感じだ。
来週からまた普通の生活。月曜日はおそらく三味線全国大会優勝の祝勝会かな。
孫娘は、よほど悔しかったとみえて毎日三味線を夢中で練習していたと。今日、久しぶりに彼女の三味線を聴いたら、青森に行く前とは明らかに違った。いやいや、その音出せるのだったら、もっと早く・・・と悔やまれるけど悔しさがあったから頑張れるのだろう。
これをバネに来年は・・そう、亡き師匠が「中学2年優勝だな」と言っていたのを思い出した。
入賞も逃したのに優勝はちと難しいと思っていたけど、師匠は先を見ていたのかもしれないなあ。
終わってすぐ、もう次へ向かってスタート切るって素晴らしいなあ。
スタート切れないどころか、ネチネチ優勝だあと喜んでいる私、いつスタートできるかな。