故郷小樽

昨日の2回目の舞台は、私の故郷小樽マリンホール。
名前は知ってはいたが、初めて入った。なかなか立派なホールだった。
午後からの出番なのに朝7時半札幌出発、土曜にも教育文化会館でコンサートに出たので、今回はぶっつけ本番。
しかし、楽屋は我々だけだったので、練習出来て少人数ながら呼吸はばっちり合ってなかなかいい感じの仕上がり。
時間に余裕があったので着物もゆっくりじっくりと着付けられた。
若い人2人の着付けも手伝い、お弁当もおいしくいただき、さて本番。いつもながらこの緊張感はたまらない。
故郷での演奏は、私の中では感慨無量のものがあった。
母が生きていたら、どんなに喜んでくれたろうとふと思った。直ぐ近くに母の葬儀をした会館があった。
知らない人ばかりだけど、何となく故郷の人々の拍手の温かさを感じた。夕方帰りの車の中で[仲間がいるって幸せね。こんな舞台に立たせて貰えるのは、師匠のお陰だね」と若い仲間と話しながら帰途についた。
力いっぱいミスもなく弾けて、充実感でいっぱいの一日だった。

朝、そうだノンちゃんに電話しようと電話を持ったら、なんとノンちゃんがやってきた。
久しぶりのノンちゃんは「まあ、今日もカッコイイ!」と私の着ているタイシルクのワンピースと長いベストとパンジャビのパンツの組み合わせを褒めてくれた。
もう一組のクニちゃん達も、素敵!と言ってくれてクニちゃんと一緒に来た方は、ご主人がタイに仕事で行っているとかで「懐かしい服」とタイシルクを褒めてくれた。
7,8年前のこのシルクの服は髪をショートにした時点から急に似合わなくなり、ずっと着ていなかった。捨てるのももったいないので、箪笥の肥やしになっていた。今日、何となく組み合わせて着てみたら、まあまあかなとエプロンなしで着たのだ。
でもなあ、この格好で外は歩けないよね、というと皆がそんなことないよーといってくれる。
私の周りにいる親戚の方々は、私が着る服はなんだかおかしいと思っているようで、いつかもタイで買ったスカートみたいなパンツみたいなモンペみたいなパンツを「あらまあ、それはなんていう物?随分と変わった物着てるねえ。あんたいつも変なの着てるね」ときたもんだ。連れ合いに至っては「そんなカッコして歩いたら、今に町内で、ほれまたあの人へんなのきてるよと評判になるぞ」とおぬかしになった。
むっと来て店に戻ったら、きたお客様に「まあ、素敵!」と褒められた。
そんなもんだよ、人の見方なんて。たちなみにタイではみんなそんな格好してたもーん。
ラッキーママなんて今日「あら、丹前の残り布?」といったもん。勿論冗談だけど。
最近ちょっと太ったのに、先週の土曜日に会った民謡歌手のおじさん「あれー、痩せたねえ。痩せたしょ?」だって。いい加減な人の目なんて信用できない。
この年になったらどんな服だって、自分が着たいもの着ればいいんじゃないのかね?
残り少ない人生だもの、自分の好きなことして、自分の好きな服着ていきたいものだわ。
周りが何と言おうと、自分の人生だもの。
なんて言っちゃって・・・そう出来たらいいなあ、そうしたいなあというワタクシの願望であります。