充実感

この1カ月必死だった。三味線の師匠が最初に「これを覚えられない人は頭が悪い」と言った。
私頭悪いかもしれないと思いながら、一人だけ脱落したくない、頭がいいか悪いかわかんないけど、とにかくやるしかない、孫には負けられない、私より年上の人も頑張っている、などなどの理由から本当に一生懸命練習した。全く理解不能だった曲が練習とともに少しずつ頭に入ってきて、ああ、少し先が見えてきたと思ってお稽古日に皆と弾くと、全くついていけず、がっかりしてまた奮起するというのを繰り返した1カ月ちょっと。
なんと、この難解な秋田荷方節が楽しくて面白い曲になってきた。やれば出来るという学びを60歳すぎてから体験出来るって凄い!
月曜日の本番、ヤッター、色々難はありながらもまとまったー。みんなよくやったね、私よくやったね!
なんという充実感!ああ、幸せ!体は疲れたけど、気持ちの充実した最高の1日だった。
師匠の叱咤激励がなければここまではこれなかったなあ、普段のお稽古では、鬼のように恐ろしい師匠が、この日は優しく可愛くお釈迦様のように見えた。
ともに努力した仲間とそれを見守ってくれた師匠とのお酒のなんと美味だったこと!
孫娘のじょんがら独奏も、師匠に「いい、なかなかいい」と褒められ、この子もまた、共に日々奮闘し、私の練習に付き合ってくれた。孫と一緒に切磋琢磨できる幸せ、鈍い婆ちゃんの付き合いを気長にしてくれた事への感謝、本当にいい子だ。勉強、毎朝の早朝合唱練習、七頭舞のお稽古、塾、休みの日は合唱の練習、家の家事の手伝い、合間に遊びながら、本当によくやった。
さ、充実した日々はもう過去、また新しい日々に向かって楽しもう!