チエンマイ再訪

親子3代でのチエンマイ行きではあったけど、息子は仕事が忙しく、殆ど12歳の孫娘との2人の行動だった。
前回行った時とチエンマイの街の様子は一変し、物も人も豊かになり、ちょっとしたカルチャーショックを受けるほどの変化だった。
街には携帯電話は当たり前、かってはオートバイの方が多かったのに、今は車がやけに目立った。いすゞトヨタ、ホンダ、スズキといった日本車が圧倒的に多かったけど、中には高級車も目立ちタイの繁栄が手にとるほどよくわかった。
かってはなかった大きなショッピングセンターの中には、日本と変わらないハンバーガーの店で大勢の人が並んでいた。
広い店内には全ての物が揃い、大きなカートに沢山の品物を入れて買い物している人々の姿を放心状態で見ていた。
もう以前のタイではないよ、と息子から聞いてはいたけど、これほどの変化を遂げたことになかなか慣れなかった。この街の勢いを肌で感じ、ああ、日本はもはやアジアの先進国ではなくなったんだなあと感じた。
かって我が家に2ヶ月も住んでいたヌーンと会うのも、8年ぶり。
4歳の男の子と美人の奥さんと会うのは初めて。ヌーンが幸せそうだったので、日本の母さんとしてはひと安心。
私が行くというので、張り切ってあちこち案内するというヌーンに、息子は仕事が忙しいから半日だけと釘を刺した。
と言うわけで、ヌーンの案内で次の日の午後、象のパークと蛇とトラの公園に行った。象さんには、前に一人でアユタヤに行って乗ったけど、象のショーは初めてだった。中でも、鼻に絵筆をくわえてキャンパスに絵を描くのは、以前テレビで見たことはあったけど、その絵の見事さにビックリ。
よくよく観察していたけど、調教師は手は出していなかった。多分、象の耳の後ろをちょっと触っていたから、そのさわり加減で鼻を動かすのかも。それにしても、見事な絵に感心した。
こんなふうに書いていくと、6日間の出来事が次々と思い出され、長くなりそう。
山岳民族の村へのトレッキングや念願だった孤児院への訪問など、個人で行ったからこその得がたい体験を沢山した今回のタイ旅行。
孫と二人で乗り継ぎありの帰国、そして家族12人での2泊3日の墓参り兼有珠への畑の草取りけんバカンス。12人のうち、子供は7人。うるさいの何の、凄まじい騒ぎの中の一週間、2人の孫も帰り、夏休みも終わり、どっと疲れの出た私はこの一週間放心状態。
ようやく疲れも少しづつとれてはきたけど、まだ本調子ではなく、何をする気も起きない中、ようやくタイ旅行のことを自分の中で整理してみるかと少しづつ思い始めている。
というのは、あのアカ族の村の子供達の事が急に思い出され、不意に涙が溢れてきたから。
あまりの忙しさにタイでの出来事を引き出しにしまっておいたのが、不意に引き出しが開けかけたみたいな。
タイはどうだった?と聞かれても答えようがないほど、色々な思いを胸に秘めて帰ってきた。
時間をおいてもう少し考えてみたい。