アメリカ青年

男3人に対して女8人の女だらけの我が家族に、アメリカから金髪、青い目の青年がやって来た。
14歳から日本に憧れ、現在27歳のこの青年jpは、初めて出合う全ての事に感動する。日本語もかなり上手に話せるけど、時々お互いに分からなくなり、英語と日本語のチャンポン。
孫達はすぐに仲良しになり、jpは4歳から63歳までのオンナドモに大もてだ。ビーガンの彼は何を食べても「おいしーい」と感動する。
yっちは、毎朝、ビーガン弁当を作って持たせている。(エライ!)といってもまだ2回だけだけど。
全てが自然派なので、お箸、スプーン、フォークも竹製品で持ち歩いているし、ペットボトルはあまり好まず、ビンにお水を入れて持ち歩いている。
苦学生で、自分で学費を稼いで大学に行っているので、もう数年も働きながら勉強をしている。日本が大好きで、ご飯と味噌汁と漬物が大好きで「Aちゃんのご飯おいしいです」と言ってくれる。私もjpに食べさせたくて、毎日手を変え品を変えてビーガン料理を作っている。
いやあ、若い兄ちゃんが家にいるのはいいねえ、しかも、かなりいけ面だからもっといい。「この家にこれて幸せ」いやいや、我々もjpに来てもらって幸せよ。これから1ヶ月、短い期間だけど、この一期一会を大切にしよう。

先週、dvd撮影の為小樽公会堂のなかにある能楽堂に行った。
三味線の師匠の日本一の記念dvd撮影にちょこっと出演させてもらった。
cdの経験はあるけれど、dvdって姿も映るってことでしょう?
「こんな顔でもいいんだろうか」と言ったら「いいんだよ」というので、かなり分厚く化粧して臨んだ。(大してかわらなかったけど)
故郷の公会堂は、小学1年生の時から大人になるまでお茶席で何度も利用させてもらった懐かしい場所。子供だった私が、お点前を点てている姿が蘇り、懐かしさで涙が出そうだった。
そんな私の郷愁は、あのピーンと張り詰めた空気の中でそっちに置いといて、格式のある能舞台での演奏は、呑気なわたくしでもかなり緊張したわいな。
でもこんな経験は一生の中でもうないかもしれないと思いながら、なんて幸せな経験を今しているのだろうという思いがこみ上げてきた。
山の向こうに実家があり、懐かしいこの場所でこんな素晴らしい体験をさせてもらえて「おかあちゃん、見ているかい?」と心の中で母に語りかけていた。
仕上がりは恐ろしくて師匠に聞きも出来ないけど、ま、仕方がない、師匠に恥をかかせたかもしれないけど、もうじたばたしても仕様がないから、一切考えない事にした。
札幌に戻ってから、くたくたに疲れているのに、打ち上げの居酒屋では楽しく盛り上がりアクビをかみ殺しながらも結局シンデレラ。
明日は一日ゆっくりしようと思ったのに、翌朝早く、ご飯も食べないうちに「俺は釣りに行く」という連れ合いの車に咄嗟に飛び乗った私。
だあれも居ない小樽の海で、ぼーっと海を見つめ、本を読み、時々チカを釣り上げ、飽きれば寝て、退屈になったら散歩がてらお店を覗き、本屋で立ち読みしと、なんとステキな時間を過ごせたことか。
やっぱり小樽はいい!海と山とに囲まれた小樽にいると私の心はゆったりと柔らかくなる気がする。
小樽は私の癒しのスポット!