除去食

うーん、そうくるとは思っていなかった。
赤ちゃんにでたアトピーは、明らかに親の食生活その他諸々と考える私。今まで多くのアトピーさんと縁があり、アドバイスもさせていただいた。
昨日、息子親子が来た。ご飯はまだ食べていないというので、残りのお稲荷さんを勧めたら「米は食べない」という。聞けば、病院に行って調べたら「米アレルギー」といわれたので、特殊な何とか米しか食べないのだという。勿論、お母さんが。要するに除去食だ。
除去食を医者の指導のもとにしていたお母さんも知っているけど、本当に大変そうだったっけ。
まさか、そうくるとは。ま、毎日掻き毟って泣く子供に接していれば、心配で原因は何かと探りたくなる気持ちも分からなくはない。今までの経験を元に、色々とアドバイスし、励ましていた私はちょっと意外な展開だった。米は食べない、ということは、我が家での会食もとらないということか。
ま、楽でいいか。玄米の黒いリをストーブの上で炒っていたが、昨日の朝、火力が強すぎてうっかり焦がしてしまった。そうか、そういうことだったのかと思った。
嫁のためにしていたけど、不要だったということ。
ではでは、私が飲みましょう。  息子一家は今日美唄に用事で行き、有名なラーメン屋さんによってくると。あらー、米はダメでラーメンはいいのでしょうか、おっぱいに。
なんだかちょっと違う気もするけど、しばらく彼らのしたいようにすればいいかもと、静観することにした。
息子は何故か自然療法に敵対心を持っているらしい。原因は、彼が高校生のとき、はしかになり、はっきりとはしかと分かった私は、病院には連れて行かず、自宅で、はしかの出るにまかせ、彼の全身は猛烈な麻疹に覆われた。熱だけは、下げるために色々手当てをし、無事出尽くして終わった。
あの時、辛くて病院に連れて行かない親をなんていう親と恨んだみたい。
あの時のトラウマなのか、私の母の肝硬変や父の前立腺、父親の盲腸、隣のおばさんの癌などなど色々見ているはずなのに、それでも何か敵対心むき出しで、やりすぎだよねとか思っているらしい。
我が子のアトピーも、私がひどくしたような言い方をする。
だから、ま、これでよかったのかも。病院が好きで医者の言う事を信用するなら、それはそれで、仕方がない。
彼の娘、つまり私の孫が言った。「私、医者になるって決めた。西洋医学じゃない、自然療法を
取り入れた医者になる。これって大きすぎる夢かい?」いえいえ、きっとなれるよ。孫は赤ん坊の時から、私の自然療法の恩恵を受けてきたので、もう体にしみ込んでいる。「でもね、西洋医学のお医者様だって、時にはとても必要なんだよ。だから、両方わかるお医者さんがいいんじゃない?」
私のしていることも、新しいお母さんの一生懸命なことも、そして父親の何か的外れな一生懸命さもすべて見て知っている彼女が言った言葉に、彼女のいじらしさと優しさをみた。
11歳、これからどんなふうに成長していくのか、しっかり見届けたい。