トルクメニスタン2

たった3日しかいないので、充実した体験をしてほしいと思い、息子にどこかに案内しなくてもいいの?ときくと、観光はジャイカでするからいいんだという。
では、と私のつたない三味線などを爪弾き、といっても一年間全く触っていなかった三味線びっくりした。  なんと大方忘れている。ショック! じょんがらは超難しくて、10年くらいやっても大して上手にはならない。それにしても、忘れてしまったとは・・・・。
適当に弾いたのにアヤはとても感激してくれた。

Yがたて笛をだしてきたので、ピア二カ、笛そして歌と合奏した。興にのった私は津軽海峡冬景色を熱唱、歌いだしたらとまらない私。ソーラン節、毬藻の歌とうたってYちゃんにお母さんもういいんじゃないのと止められてしまった。うーん、もう少し歌いたかった・・・。
アヤも何か歌ってという私にお国の子守唄を2曲歌ってくれた。静かで優しく哀愁のある歌だった。

アヤが着物をきたいというので、Yちゃんの着物の好きなのを選んでもらったら、朱色の訪問着が好きだというので早速着付け開始。
帯は銀色に緑の模様の二十太鼓。
びっくり!とてもよく似合う。色白のアヤに朱色が映えぴったりだ。
防寒ぞうりを履かせて我が家に移動。 今度は私のお茶のお点前で略式茶道体験だ。
お茶を点てるという動作がいかに精神的なものであるかを多少はわかってくれたようだ。
アヤは何故帯をそんな結び方するのか疑問らしいけど、何故と聞かれても・・そういうもなだとしか。
いろんな結び方があるんだよと絵に描いて説明した。
子供たちは昼寝、女3人で静かにケーキとお茶で語り合った。
息子がいうように、この何気ない普通の時間が国や言葉を超えた心と心の結びつきになるんだなあ。
夜、14人でお別れパーテイ。
彼女はイスラム教徒だけれど、食べ物はなんでもオーケーなので全く気をつかわず、しゃぶしゃぶとサラダなどを作ってみんなでワイワイと楽しく食べた。
息子はムスリムならぬビーガンなので、自分の食べるものは自分で作るから、僕のことは気にしないでといって、一人もくもくと小麦粉を練って自家製ラーメンを作ってうまそうに食べていた。
そういえば、最初の日、アヤにもらったお土産の「イスラムの男の人が被る帽子」を頭に被った息子はいきなりコーランを暗唱しだした。
アヤは目を丸くしてびっくりしてたけど、私も驚いた。
なんだってコーランなんかそらんじているんだか。全く変わった奴だ。
それにしても3日は早い。もう少し、一緒にいたかったなあ。短時間だったけれど、娘のように情が移っている自分を感じた。
お別れのとき、しっかり抱き合ってアヤは私の頬に口づけをしてくれた。
もう二度と会うことが無いかもしれない出会い、言葉は交わさなくても、アヤも同じ気持ちでいるのが私にはわかった。
ジャイカまで送った息子にアヤは「お母さんが大好き」といっていたという。国のお母さんに私が似ているのだとか。
私もアヤが大好きだよ。
私の心にまた一人大切な娘が増えた。