庭にボリボリ

庭にニョキニョキ、きのこが生えた。
あちこちに。
向かいの父さん、昔キノコ狩りに行ってたから聞いてみた。
「うーん、食べられそうだけど・・・・」って首捻った。
保健所で調べてもらったら?っていってるうちに、向かいの父さん誰か連れてきた。
きのこの会の会長さんだと。
即座に「ボリボリ」って言ったそうな。
信用できる!だってきのこの会会長だぞ!って父ちゃんが。
私、会ってないも―ン。だから、今一信用しかねる。
でも、みそ汁作って父ちゃんに飲ませた。
私は、ノ―サンキュウ―。
今朝、横でいびきかいてる父ちゃんに「アー生きてる」って思った私は悪妻かしら?
醤油出汁で煮たボリボリに「う、うまい!おまえも食ってみろ!これはいける!大丈夫だ、俺死ななかったから」
ほんの一口食ってみた。
食えっていうからさ。
オ―、うまい!
作る人がいいのか、ボリボリさんがいいのか。
「おまえが味付けたのか?」
え?他に誰が?
「ほー、いい味出してるなあ」
いやあ、たまに褒められると、照れるわー。
父ちゃん死ななかったので、向かいの父さんにおすそ分けに持って行ったら「実は心配してたんだ」「大丈夫だわ。父ちゃん死ななかったみたいだから」「あーよかった」
いやいや、何て会話だい?
それにしても、庭にきのこが、なんで生えた?んかい。
カラスか?
鳥か?
何故だ?
そうだ、神様かしら?
なかなかだから、ひとつご褒美をあげようではないか、とボリボリ下さった。
そう思うことにしよう。
どなたか、ご不満でも?