dna

京都在住の従姉と久しぶりの再会。私が20歳前後の学生時代に、東京の深大寺に住んでいた従姉の家にいつも遊びに行っていた。その頃生まれた従姉の娘が47歳になっていた。
大きくなったねえ、と言ったって、もうれっきとしたおばさん年齢だ。でも、独身の彼女はとても47歳には見えないほど、若々しい。
5年生の孫に似た感じがして、やぱっり繋がっているんだわーと思った。そして、76歳になった従姉とは、服の趣味や、考え方や、話していて色々似た者同士とわかって、これってdnaだねーとお互いに再認識した。
私も遠慮なく、家族みたいに彼女の家に馴染んで数日を過ごした。彼女もまた、気を張ることなく接待してくれた。なんだか、お互いに気おわない普通の空気が流れて、とても素敵な時間だった。「あんたが帰ったら、どうしたらいいだろう。さみしいー」と何度も言われて、後ろ髪引かれる思いでお別れした。
色々、アクシデントありの京都だったけど、懐かしい人達との瞬時に47年前に戻ったあの時間は、本当に素晴らしい時間だった。
観光なしでは、可哀そうという従姉夫婦に連れられて、近所の金閣寺竜安寺に行った。
大勢の観光客で押しあい状態の金閣寺に比べて、竜安寺は人も少なかった。若かりし頃、1時間もじっと石庭を眺めていた私、しかし、外国人の話し声と携帯を向ける様子に、何だか落ち着かず、何も感じないまま、駐車場で待つ2人の所に戻った。
何だか不完全燃焼のまま戻り、やっぱり一人で歩こうと雨の中、家から5分の妙心寺まで散歩に出た。15もの塔中がある妙心寺、中に入ることは出来なかったけど、大満足。
観光は出来なかった旅だけど、47年振りの友情を確かめ合った素敵な旅だった。