あけび

近所のおじさんが庭で何やらやっているので「なにしてるの?」と近寄ったら、あけびを採っているという。塀の外に張り出したその木に沢山薄茶の楕円形の実がついている。
中には薄紫の実もある。なんでも種類が違うのがカラマサっているのだと。
そのアケビを数個とアケビのツルも頂いた。早速ツルでリースを作り、種だらけのアケビを口にふくんでみる。アイスクリームのような甘い実、でも、ただ舐めるだけ。食べるという感覚ではなく、舐める。皮はてんぷらにするといいよと聞いたので、早速てんぷらにして、塩をかけて食べてみた。初めての食感、ほんのり苦味があるアケビのてんぷらは珍味らしい。
そして、種は干して来年植えると芽が出るよーと聞いたので、外に干しておいた。
その翌日、nちゃんから電話があり「北広島の畑の隣の空き地で、珍しいもの発見、何だと思う?」と。なんとアケビがわんさとなっていたという。
これってシンクロ?思わぬアケビの出現に盛り上がったnちゃんと私。

nちゃんとうちの連れ合いとのある日の会話、「ねえ、アーちゃんっといっしょにいると、毎日、面白いでしょう?」『面白いっていうか、飽きないけど、大変だよー」としみじみ言ったので大笑いした。
yっちと連れ合いの会話、同乗した車の中で突然歌を唄いだした私に「あーちゃんいるとラジオいらないね」「うん、これって天然だよなあ」「ほんと、天然だわ」う?天然?天然ってどういう意味?
nちゃんといい我が家族といい、みんなが私を天然というので、辞典で調べてみた。
天然とは、人為の加わらない自然のままの状態、また、人力では如何ともすることのできない状態、とあった。
思うにこれまでの60数年間、この天然でどれだけ恥ずかしい思いをしてきたことかと、数々の事が私の頭をよぎる。
諦めてくださいませ、夫さん、私は天然なのでもうこのままでいくしかないのです。その代わり、あなたに沢山の笑いをプレゼントしますから。